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永田の家 新築工事

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横浜ならではの南斜面の高台であるため、周囲からの影が落ちず、
風の通りの良い好条件の敷地である。また、二股に分かれる道路に
面しているため、敷地形状が三角形であることが特徴的であった。
有意義な内部面積を確保するためには、建物の周囲に無駄な隙間が
生じないようにプランニングすることが必要かつ必須条件であった
が、試行錯誤の末、四角形に三角形を沿わせ、更にもうひとつの四
角形を沿わせる平面計画を解決策とした。建築材料の規格サイズは
長方形が基本であるため、三角形が存在することが工事的な無駄を
生む場合もあるが、結果としてその三角形の平面を立体化した空間
が、豊かな視線の流れをつくり出したと感じている。
更に、都内に勤めながら子育て真っ最中の奥さまの動線を最優先と
して、リビング階である2階のキッチンに隣り合わせて洗面室、浴
室を設け、リビングに面したテラスに室外物干し場、リビングから
隠れる通路に室内物干し場を設けることで、家事の効率化を図った。
寝室、子供室、リビング、和室、ピアノ室の居室は全て南に面して
配置出来たが、キッチンは北側への配置となったため、明るさの手
助けとしてトップライトを設けたところ、キッチン廻りにおいて家
事を行う最中でも、降り出した雨の音に気付く仕掛けとなった。
プランニングにしても立体構成にしてもディテールにしても、問題
を解決するところに面白みが隠れている、ということだろうか。

撮影:岩谷みちほ

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建築用途 専用住宅
主要構造 木造(在来軸組工法)
階数   地上2階
延床面積 147.04m2(44.47坪)
竣工   2010年11月


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