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成瀬の家 新築工事

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ゆったりと区画分けをされた団地での建替えである。
近い将来に3人の子ども達が独立した後の、ご夫婦の暮らしが1階
で全てまかなえるようにすること、子ども達がいつでも気軽に帰っ
て来られるよう各自のスペースを確保しつつも、全体の面積をコン
パクトにまとめることを念頭に置いてプランニングした。
ご夫婦が日常生活を送る上での主な居場所は居間と寝室になると想
定し、その二つの部屋は明るい位置に配置し、かつ、それぞれが一
方向ではなく二方向にひらけた空間にしたいと考えた。加えて、同
じ階で毎日を過ごす際には、二つの居場所が隣接していることは、
身体的な便利さはあっても感覚的には近すぎるのではないかという
ことも気になった。そこで、寝室と居間との間に小さなテラスを挟
むことで二つの居場所同士に距離感を持たせ、動線、目線を二方向
に流せるようにし、また、居間の上部に吹抜けを設けることで、居
間に光を取り入れるだけではなく、上方向にも感覚的な空間のゆと
りを設けられることを試みた。
もうひとつ特徴的なのは、玄関横に面した家族共有のクロゼットで
ある。玄関と廊下の二方向から出入り出来ることで、使い勝手の向
上だけではなく、デッドスペースや空気のよどみを回避させている。
このクロゼットを作ることで、2階に載せた子供室3室を最小限の
スペースにまとめることが可能となった。

撮影:田伏博

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建築用途 専用住宅
主要構造 木造(在来軸組工法)
階数   地上2階
延床面積 112.43m2(34.00坪)
竣工   2011年9月


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